From: 大脇より、愛をこめて <junowaki@able.ocn.ne.jp>
Date: Fri, 18 Mar 2016 15:57:52 +0900
Subject
震災から5年を経て、様々の行事が開催されています。各自それぞれ、新たな決意を持っ
て出発されたことと存じます。小生の感想をお知らせします。
1、突然の襲った最悪の状況、そこを越えて輝く家族の絆、亡き人を想う自然なしぐさ、思い
やりに思わす涙を禁じえませんでした。
1)NHKデジタルアーカイブス、またNHKスペッシャルで改めて「髪の毛一筋の幸福」、
同時爆発が起こっても不思議でないのに時間差爆発であったので東日本壊滅(4千万人避難)の未
曾有の危機は回避されたこと、AD869年、貞観地震、平成2008年4月には8.9m(13mー15.7m)の
津波を 想定したシュミレーションレポートが出されたが、等閑に付された。津波事故はその想定
通りの結果をもたらした。
2)原発メルトダウン 危機の88時間
http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20160313(予告)
http://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2016068345SA000 (1:29全部視聴)
2、「原子力利用と学術の役割」
3.16日本学術会議主催のシンポジュームがありました。
日本学術会議(松岡)、政府事故調(越村)委員として福島原発事故調査に加わった報告
、放射能の環境動態(恩田)、植物汚染(中西)、今後の耐津波工学と諸分野との学際協
力(亀田)、地震工学と理学の協力(高田)、原子力と社会(滝)角田氏(会津大学前学
長)は人文をも加えた超学際協力が必要だと提言を述べた。小生は下記の3点につく質問した。
1)原子力利用はその入口を間違ってはいないか?
原爆製造の過程で、トリウム熔融塩炉こそ安全な道でることが予想され、戦後4年
間も稼働させながら、「武器にならないから」という軍事的理由でこの計画はストップ。もう一度、
核融合を含め原点から再検討が必要と思う。ウラン軽水炉原発は政争で、学術
的なトリウム原発に勝った。http://www.owaki.info/Thorium/atomic.html
2)日本の原子力政策は、産業・経済第一主義をとり、安全神話を作り上げ、巨大
地震到来の予測を無視、地下原発も地上原発の不安を喚起するから止めるように
圧力。トリウム安全原発の研究に対する支援をビジネスと関係無いと断る。公平
・公正・公開(越塚)に(正直:honesty)であることが が学者の良心として大
切ではなかろうか? 原子力の危険性につき真正面から取り組んでいたら、奇跡的
な安全技術が開発され、日本は安全技術先進国になっていたかも知れない。
3)原子力の未来について、
先程、角山先生がが人文科学も入れた超学際研究が必要性との提言を受
けて、小生はアイんシュタインの娘に対するメッセージと言われる彼のメッセージ
の数行をご紹介した。
「私たちを裏切る結果に終わった、宇宙の他の諸力の利用と制御に人類が失敗した
今、 私たちが他の種類のエネルギーで自分たちを養うのは急を要する。もし、私た
ちが自分たちの種の存続を望むなら、もし私たちが生命の意味を発見するつもりな
ら、もし、私たちがこの世界と、そこに居住するすべての知覚存在を救いたいのな
ら、愛こそが唯一のその答えだ。
恐らく私たちにはまだ、この惑星を荒廃させる憎しみと身勝手さと貪欲を、完全
に破壊できる強力な装置、愛の爆弾を作る準備はできていない。
しかし、それぞれの個人は自分のなかに小さな、しかし強力な愛の発電機を持っ
ており、その エネルギーは解放されるのを待っている。」
http://www.owaki.info/shiryo/Einstein/letter.html
「重力波」はアインシュタインの予言から100年目の本年2月、実証された。理性
と感性ののみならず、アインシュタインは直観(芸術性、インスピレーション)を
重視した。彼の大胆な仮説に挑戦することによって、それが一つ一つ実証される時、
原子力の平和利用、恒久平和の人類の夢の実現に近づいているという確信が持てる
ようになるだろう。
このシンポジュームに廃炉担当の松本純氏(東京電力)が参加された勇気を称え
たい。しかし他の先生方と異なり、名刺をお持ち出なかった。東電の表玄関、広報
部門は未だ固く門を閉ざしたままである。小生の親友は吉田昌郎元所長の追悼会を
毎年続けている。
http://www.owaki.info/etc/genpatsu/genpatsu.html
http://www.owaki.info/etc/genpatsu/message.html
「万死に当たる」と責任を取って毅然と古今未曾有の危機に挑戦したフィ
フィティズの行動は世界から称賛された。東電首脳部に欲しいのは、吉田
氏らが見せてくれた死を超えた価値観(ビジネスを超えた)武士道精神、東電は地
震津波を想定外、「安全と水」はただとして、危機と向き合うことを避けてきた。
今、それよりも恐ろしい継続的社会的津波と真正面から向き合って欲しい、人間ら
しさを見せてほしいというのが本当の民の声ではないでしょうか! そこから共感、
協働、問題解決の新しい地平が拓けて来ると思うのは小生だけでしょうか!