「誰一人取り残されない医療を考える: SDGs時代における医療のあり方」

  この度、東京大学国際保健政策学教室では、来る1212日のUHC Dayを記念してイベントを開催
することとなりました。
UHC(ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ)とは、「すべての人が、適切な、予防、
治療、リハビリに関するサービスを、支払い可能な費用で受けられること」を意味します。
2015年に国連
総会で持続可能な開発目標(
SDGs)が採択されましたが、その中でもゴール3(健康と福祉)の目標
3.8ではUHCに直接関係した内容が明確に掲げられています。これまでにも国レベル・世界レベルで
UHC達成に向けた様々な努力がなされていますが、2030年までにUHCを達成するために、かつて
ないほど機運が高まっています。

 日本では、1961年に皆保険制度を達成し、世界有数の健康長寿を誇ってきました。しかしながら、
UHCが掲げる「誰一人取り残さず医療を届ける(no one left behind)」を考えた時に、果たして日本
UHCを達成していると言えるのでしょうか。

 現在日本では、都市部への人口の集中と医療サービスの偏在が起こっており、医療の地域格差が
課題となっています。さらに、地理的格差のみならず、貧困層・障害者・セクシュアルマイノリティー、
移民等のいわゆる社会的弱者と呼ばれる人たちが医療を受けにくい状況も指摘されています。本
イベントでは、日本国内においてこのような医療アクセスへの様々な障壁(地理的障壁及び社会的
弱者への医療支援)を抱える当事者の方々や、こうした障壁に対して取り組みを行っている有識者を
招き、「誰もが医療サービスを受けられる社会」「誰一人取り残されない医療」を実現するたに、今後
どのような取り組みが必要になるかを議論したいと思います。

 また、今年は923日に国連UHCハイレベル会合が開かれ、世界中の首脳がUHCの重要性を
表明しました。我々も世界レベルで議論されている
UHCに対する理解を深めると同時に、日本で
SDGs時代における「誰一人取り残さない」真のUHCを実現するための工夫を検討していきたいと
思います。

                              東京大学国際保健政策学教室。

日時:12月3日(火) 17:30 – 19:00

場所:都市センターホテル オリオン

使用言語:日本語  参加費:無料  参加申し込み⇒  

 お問い合わせ先ghpinfo@m.u-tokyo.ac.jp

 <プログラム>

第一部:オープニング・基調講演

 開会挨拶:喜多洋輔氏, 厚生労働省大臣官房国際課 国際保健企画官

基調講演:高山義浩氏, 沖縄県立中部病院 感染症内科・地域ケア科 副部長

 第二部:教育講演 

杉下 智彦氏, 東京女子医科大学 国際環境・熱帯医学講座 教授/講座主任

 第三部:パネルディスカッション 

テーマ:誰も取り残されない医療を実現するための鍵
        ーあるべきヘルスケアの姿ー

  • 高山 義浩 氏,  沖縄県立中部病院 感染症内科・地域ケア科 副部長
  • 杉下 智彦 氏,  東京女子医科大学 国際環境・熱帯医学講座 教授/講座主任
  • 田口 亜希 氏,  一般社団法人日本パラリンピアンズ協会理事、パラリンピック射撃 元日本代表、
  •           日本郵船株式会社 広報グループ 社会貢献チーム
  • 二見 茜 氏,    東京医科歯科大学医学部附属病院 国際医療部、副部長
  • 村上 綾 氏,   IFMSA-Japan 人権と平和に関する委員会 責任者

 主催:東京大学国際保健政策学教室

共催:東京女子医科大学 国際環境・熱帯医学講座、東京医科歯科大学医学部附属病院

後援:IFMSA-Japan (国際医学生連盟 日本)本イベントは厚生労働省科学研究費補助金対象事業
                                       の一環として実施されます。

 Aya Ishizuka, M.Sc.Project ResearcherDepartment of Global Health PolicyGraduate School of MedicineUniversity of Tokyo 

7-3-1 Hongo, Bunkyo-ku, Tokyo 113-0033 JAPANTel: +81-3-5841-3398 E-mail: aish...@m.u-tokyo.ac.jp 石塚彩

ビラ