宗教とは? (ITより)

*宗教の「宗」という字を字源で引くと、主要、本源、最も尊いものとある。宗教とは平たく
 いうと一番大切なものは何か、それを如何に大切にするかということの教え。
*宗教(religion)とは、人間の力や自然の力を超えた存在を中心とする観念であり、また、
 その観念体系にもとづく教義、儀礼、施設、組織などをそなえた社会集団のこと。


 宗教の定義は、宗教学者の数ほどあると言われている。一般的に次の3つに集約される。

 「宗教とは神(宇宙の根本)と人との関係である。」という神の観念を中心として宗教を捉える立場。(西田幾太郎)

 「宗教とは、神聖感、神秘感、威厳感など、特定の心的態度によって特徴づけられたる生活態度にもとづく生活なり。」
 宗教を人間の感情や体験の上に見出そうとする立場。(宇野円空)

 「宗教とは、人間生活の究極的意味を明らかにし、人間問題の究極的解決に関わると人々によって信じられている
 営みを中心とした文化現象であり、その営みとの関連において神観念や神聖感を伴う場合が多い。」
 人間の生活領域の中で宗教を捉える立場。(岸本英夫)

 現世利益(病気治し、祖先の慰霊、おかげや罰や占い)、迷信や邪心に近いものが宗教として数多く存在する
 日本の現状は、いかにレベルの低いものかがわかる。

 本来の宗教とは、「人間の霊的生命と人格の尊厳を自覚させ、己のために生きるのでなく、神と隣人のために
 生きる愛を生み出し、かつそれを通じて、科学技術に正しい使用目的、国家権力に正しい政治目的を与えるとともに、
 その目的を遂行できる人間を作り出すものでなければならない」 (矢内原忠雄)