抄録
東西冷戦終了後, アフリカ諸国の要請によって, 日本政府が主催した「東京アフリカ開発会議(TICAD)」は,
1993年から5年おきに開かれてきたが, アフリカ開発は遅々として進まない。その理由としては, アフリカ政府
の主体性と協調性の低さ, 国際機関やドナーの援助方針のまずさ, 市民社会の軽視などが考えられる。
しかしその基本には, アフリカ人口の7割以上の住む農村開発戦略の不在が, 大きく影響している。
1960年代にアジアで成功した「緑の革命」の経験を, 自然・文化条件の異なるアフリカの食料・貧困の撲滅
に活用するには「虹色の革新」が最適であろう。
2008年に日本で開催されるTICADIVとG-8を目標として, 日本政府, 市民社会, 民間企業のより積極的な
協力が切に望まれる。
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