後編の目次 1976年から2022年までの勝共救国活動と言論活動
第一部 1976年から1994年までの勝共救国活動

第一章 首都圏の共産党の反自衛隊闘争にブレーキをかけ、立川共産党市長を打倒。
第二章 共産党は小畑リンチ法廷証言を恐れて訴えを取り下げた。国際勝共連合が勝訴。
第三章 日本社会党がソ連の政治工作をしていたことが明らかになった。
レフチェンコ証言の虚偽報道で社会党が国際勝共連合に賠償金支払い判決。

第二部 各メデイヤに公表され言論、
韓国は親日反共国家となって大陸を自由開放することが歴史的使命。。
第一章 最近の韓国の国政介入疑惑騒動を斬る(外人記者クラブ発表)。
第二章 韓国の現状を憂慮する声明文。
第三章 韓国は共産化の危機にある。
第四章 日韓新時代は親日自由反共の交流を通じて開かれる。
第五章 文在寅政権の動向と韓国改革提言。
第六章 緊急提言、韓国は共産革命の幕が切って落とされた。
第七章 韓国は現在共産主義と反日民族主義で破滅に向かっている。
第八章 韓国における文在寅政権打倒の運動。
第九章 韓国は朴正熙大統領を超える大統領の出現が望まれている。
第十章 光州共産化暴動事件。   第十一章 韓国再生政策の提言。
第十二章 豊臣秀吉の朝鮮出兵は中国にいたイエズス会を攻撃するためであった。

第三部 資本主義の改革と政治改革十策
第一章 資本主義は規律自由主義で改革される。
第二章 国家再生十策  第三章 韓国時事評論 

巻頭言  政治評論家  加瀬英明

今年は人類全員に、戦慄すべき共産主義政権をもたらした、「ロシア十月革命」の百周年に当たる。
いまから百年前に、レーニンがいわゆる「十月革命」(一九一七年十一月、旧暦によって十月だった)によって
、ロシアに世界最初の政権を樹立した。これは、レーニンら少数派による武装蜂起が成功したのであって、
マルクス・エンゲルスが説いた、貧苦をきわめたが立ち上って、資本主義者階級を打倒して、労働者の天国が
到来するという歴史法則によって、もたらされたのではなかった。
「十月革命」では、レーニンが果した役割よりも、武装蜂起に加わった機関銃連隊の強盗殺人の前科がある、
機関銃手のシェルマ・アスーニンの力のほうが、大きかった。
歴史はマルクスらが妄想した社会主義科学歴史法則が動かすものではなく、個人の力によって造られるものだ。
共産主義が拠って立つ歴央法則は、ユダヤ・キリスト・イスラムの一神教の信仰に基く、終末による神の国への
憧れの流れを汲むものだが、権力者による人民の名を僭称した「人民独裁」とか、日本共産党のテーゼの
「民主集中制」は、封建時代の王権神授説を言い替えたものでしかない。
「人民独裁」も、「民主集中制」も二つの言葉が相反する撞着語でしかない。人民(国民)も、民主も多様であって、
暴力による強制によってのみ独裁・集中することができる。
かつて福沢諭吉先生が「天は人の上に人をつくらず、人の下に人をつくらず」と説かれたが、共産主義はひと
握りの人々が権力と富を奪取・私して、「人の上に人があって、人の下に人々がある」という、盗賊集団が良民
をかしてきた甘言でしかない。
「十月革命」は今日に至るまで、人類に途方もない大きな惨禍を撒き散らしてきた。
スターリン、毛沢東は、流血の支配によって、五、六千万人以上を殺したが、人類の史上でもっとも非道な為政者
だった。もし、レーニンらによる権力奪取が成功しなかったら、ヒトラーのドイツ国家社会主義労働者党によるナチス
革命や、朝鮮民主主義人民共和国、カンボジアのポル・ポト政権など地上に地獄をもたらした社会主義政権が、
登場することがなかったにちがいない。
これまで共産革命によって奪われた人命は、第一次、第二次の二回にわたった世界大戦がもたらした死者の数
よりも、はるかに大きい。
戦前、日本においても、ロシア革命に発した共産主義に惑わされて、天皇親政の名を借りた革新体制をつくろうと
した青年将校たちが妄動して、二・二六事件をはじめとするテロを行って、日本の進路を大きく狂わせた。
アメリカでは、ソ連によって操られた工作員が、ルーズベルト政権の中枢に食い込んで日本と戦わせて、日米
ともにまったく無益な日米戦争という悲劇をもたらした。
共産主義こそ、人類の歴史において、戦争や、どのような疫病も上回る最悪の呪いであってきた。
共産主義は理想を装うことによって、多くの人々を騙してきたが、今日ではスターリンから、毛沢東、ポル・ポトまでの
桁外れた悪業が知られることによって、権力亡者たちの凶器にしかないことを証している。
私は高校時代に、アンドレ・ジッドの『ソ連紀行』、アーサー・ケストラーの『真昼の暗黒』や、ジョージ・オーウェルの
『一九八四年』を読んでいたから、共産主義がおぞましいことを知っていた。左翼の人々は、知的に怠慢だった。
私は六〇年安保騒動のあいだ取材のために、毎日、国会周辺に通った。時には十万人を超えるデモ隊が、国会を
取り囲んだ。
一九七〇年に安保条約を改定することができる十年目が巡ってきたために、「七〇年危機」が取沙汰されたが、
不発に終わった。
私はこの年に「六〇年安保騒動」を回想して月刊『文芸春秋』に寄稿したが、「悪霊どもはその人から出て豚に入った。
豚の群れはいきなり崖を駆け下って、湖に入り溺れ死んだ」という、『新約聖書』の一節を引用した。
日本は敗戦から一九七〇年代にかけて、共産主義とそれに同調する容共主義者によって乗っ取られかねない、
深刻な危機に曝された。
今日でも、共産主義者と同調者や、日和見主義者の脅威が去っていないが、スターリン、毛沢東の悪業がひろく知られ、
中国の日本とアジアに対する野望が明らかになるなかで、国民の大多数が保守主義の恵沢を尊ぶようになっている。
本書は、日本が共産主義とその同調者による策謀に対して、愛国者が日本の自由社会を守るために立ち上って、
いかに奮闘したか、貴重な記録となっている。
先人たちの功績を称えるとともに、本書がひろく読まれることを期待したい。


加瀬先生御霊前へ
令和四年十一月五日午前五時に加瀬英明先生がご逝去されました。
午前十一時頃にその事を知り、衝撃を受けました。加瀬先生には二年前に
この原稿前編を読んでいただいた。

一九七十年代、八十年代の我が国における反共勝共の愛国自由守護の活
動を克明に記した記録を読んでいただいた。加瀬先生は高く評価して下
さいました。この闘いが日本の共産化を防止する上で大きな働きをした
として高く評価していただきました。さらにさらにこの闘いが将来の日
本の若い人々に引き継がれることを祈るとして推薦文を書いていただい
た。

二年前に出版する予定でしたが、当方の事情で遅れてしまい、今年八月
には出版する予定でしたが、七月に安倍暗殺事件があり、これにより統
一教会関連団体批判がにわかに高まりました。冷却期間を見てグッドタイム
出版社よりすることにしました。
この「自由への闘争」の書物を加瀬先生のご霊前に捧げさせていただきます。
    令和5年1月15日。       筆者 福田之保。


後編のあとがき

一、前編は、1968年の創立から1983年までの日本の政治団体国際勝共連
  合の活動を纏めて東京地方裁判所に陳述し提出した文書である。

後編第一部は、前編の終わりの翌年の1984年から1994年までの日本の国
際勝共連合の活動について筆者が直接携わった事を纏めたものである。
日本共産党と日本社会党との裁判闘争の記録である。日本共産党との裁
判は日本共産党が取り下げをしたので本連合が勝訴した。日本社会党と
の裁判は本連合が日本社会党から賠償金を獲得して勝訴した。時期が前
になるが、一九七六年の立川市における共産党との政戦の記録を纏めて
いる。この政戦により立川基地の平和利用が一挙に進んだ。立川昭和記
念公園が設立された。又立川市の新しい街づくりが始まった。この記事
は本来前編に書くべきであったが省略したのでここに追加した。

後編の第二部と第三部は、筆者は1994年に日本の政治団体国際勝共連合
の役職を総て辞任したので、日本の国際勝共連合の活動ではない。
以後、筆者は国際勝共連合とは関係無しに、普遍的な勝共救国理念に基
づいた活動を国の将来を憂慮して個人としての活動を纏めたものである。
その立場での日韓関係改善活動、ポスト資本主義の研究、日本再建の考
察の内容である。

第二部の日韓関係改善の論文は、世界から尊敬される朝鮮韓国を建国す
るために朝鮮半島が歩まなくてはならない道筋を提案した記事である。
これは韓国朝鮮民族が、中国に依存しないで、所謂、事大主義に囚われ
ないで、独立自尊の民族として自由反共の立場に立って世界に飛翔する
ことを願って書いたものである。そのためには韓国は日本との友好関係
を築いて日本と共同して大陸自由化に歩み出さなくてはならない。韓国
は高句麗の勇猛果敢な花郎武士道の精神を学び継承して中国大陸を民主
化することが朝鮮民族の歴史的使命であると考えている。その願いを持っ
て書いた記事である。韓国朝鮮にとって重要なことは南北統一である。
朴正熙元大統領の基本方針の親日反共の南北統一であれば朝鮮半島で発
展する。韓国が今のまま反日であれば共産勢力に引きずり込まれて、韓
国は共産国に吸収されることは明らかだ。

第三部の第一章のポスト資本主義の論文は、近世四〇〇年近代化の歴史
において、争いと悲劇の原因である資本主義の問題をどのようにして解
決するかを考察した論文である。資本主義は規律法哲学と規律自由主義
で革命的に改革されると考えている。

第三部の第二章の国家再生十策は、橋本龍太郎時代から始まった失われ
た二〇年三〇年と言われた日本政治をどのようにして再建するかを考察
した改革案である。政治を愛国かつ国民目線で真剣に考え研究してきた
ものである。しかし、十分なものではない。
第三部の第三章は韓国時事評論となっている。

二、勝共と国際勝共連合と統一教会。
共産主義に対処する運動に、反共、防共、滅共、勝共がある。反共は共
産主義に反対する運動、防共は共産主義革命から防衛すること、滅共は
共産主義勢力をもろとも滅ぼすこと、勝共は共産主義の理論の誤りを説
いて共産主義者の求める自由平和を共に築くことである。このように、
勝共とは反共、防共、滅共とは違い、自由平和共存を実現する高い社会
創造を目指す運動なのである。これが統一思想を基礎として、政治理論
として完成したのが勝共理論である。この勝共理論を日本の政治経済法
律外交防衛労働教育各分野に適用して政治政策を構築し、採用して日本
の政治団体として国際勝共連合を自治省に登録しているのである。
従って宗教団体の統一教会とは性格が違う団体である。ヨーロッパには
多くのキリスト教政党があるが、それが宗教団体としてのキリスト教会
ではないことは明らかでありこれと同じでことである。

三、勝共理念と平和創造運動。
日本は2600年続く歴史と伝統を持つ国である。戦後GHQの政策によっ
て我が国は現在混乱しているが、早く正常化しなくてはならない。
この普遍共存の精神を持つ日本には、民族国境を越えて世界の人々を幸
せにする使命があると確信している。人間の原点に立って、人間の基本
的権利が保障され、人々を幸せにする社会を実現する運動である。共生
共栄社会を実現する運動である。この運動は永遠のものであり。神聖な
人類の願いである。この理念は滅びることはない。これが勝共理念であ
る。

四、中共とDSと世界の戦争侵略混乱
世界はいま大混乱期を迎えている。
アメリカの力の弱体化と中共の台頭、国連の停滞、NATOの混乱、世
界を平和に導く理念と政策がなくなっている。世界戦争が起きる危険す
らある。中共は世界から技術と富を手に入れて国力をつけた。その中共
の一帯一路政策は世界侵略の手段である。又、DS(デイープステイト)
と言われる世界の巨大資本勢力は資本の力で全世界を支配下に置こうと
している。この二つの勢力によって世界は翻弄されている。この勢力に
は世界から尊敬される思想も精神もない。世界を独善的に支配する野望
を持つ悪の集団である。人類を幸福に導くことは出来ない。この勢力に
よって今日、世界は戦争、侵略、混乱が起きている。

五、日本の使命と責任
この混乱を解決できる国は世界広しといえども日本である。日本には、
歴史と伝統には人類平和共存の哲学がある。その哲学に基づいて、世界
の混乱を解決していかなくてはならない。その責任があると考えている。
暗殺された安倍元総理大臣が国際的政治活動において欧米豪印アセアン
諸国から確かな友情と信頼を勝ち取りその道筋を示した。日本人の滅私
奉公の精神によって全人類の共存共栄の道が拓かれることを行動で示し
たのである。

日本は生産力世界一の国である。ゼロを有にする創造性、団結力、総和
の精神がある。敗戦後15年で日本は瓦礫から復興した。このように、日
本人には破滅的な状態になっても国民が一致団結して立ち上がる国民総
和の精神がある。日本は弱小民族を侵略した歴史はない。常に弱小民族
を助けて解放し共存共栄の道を歩んできた。中共と韓国は誤解し、歴史
の真実を歪めている。日本は東南アジアの国を欧州諸国の植民地支配か
ら開放し独立を実現したことは歴史の真実である。世界は驚愕した。今
世界の平和のために日本は立ち上がらなければならない。その時が今来
ている。今後その闘いが必要である。

六、小生50年間、血の流れるような愛国救国運動をなしてきた。多くの
愛国志士に会って来たが、道半ばして刀折れ矢尽きて運動を止め鬼籍に
入られた。その人々の顔が浮かび、暗澹とした気持ちに襲われる。この
愛国救国の運動は終わりのない戦いである。このような活動を続けてこ
られたのは多くの協力者の支援があったからである。後藤新平翁が後生
に残した言葉に「金を作るは下策、活動実績を上げるのは中策、後継者
を育成することが上策」と言っている。まさに、自由平和のために闘う
若い人を育てなければならない。
今後指導者塾が必要である。今後いかなる妨害があろうとも日本国再建
と世界平和実現を目指して果敢に実行する決意である。

七、 安倍暗殺事件以後の決意。本書籍を出版する直前の七月に安倍首
相が統一教会に恨みを持つというものによって暗殺されたという。中共
の影すら報道されている。この事件を奇貨として国内外の左翼勢力と左
翼マスコミ勢力は統一教会と自民党との分断に狂奔している。その狙い
は自民党の反共魂を除去して憲法改正、スパイ防止法制定を潰す為であ
る。また自民党を野党に追い込んで日本を共産主義国家にする為である。
今日、日本の良識ある国民は内外の左翼勢力の陰謀に気がついた。日本
の全自由保守愛国勢力が結集して日本破壊を狙っている左翼勢力を駆逐
してこの国難を乗り越えなくてはならない。

元寇の時、亀山上皇の国を守る決意を歌った和歌がある。
「勅として 祈るしるしの 神風に よせくる波は かつ砕けつつ」
「 世のために 身をば惜しまぬ 心とも 荒ぶる神は 照らし見るらん」

八、本書発行は宗教団体の統一教会とは一切関係はない。 日本の国際
勝共連合とも無関係である。
安倍元首相暗殺事件によって今日社会的に統一教会が非難されているから
統一教会のことについて敢えて触れざるを得ない立場に立ってしまった。
だから基本的なことを正しくここに明らかにする。統一教会の宗教理論
である統一原理を哲学的に理論化して統一思想を構築した。この統一思
想を基礎にして日本の政治を改革する政治団体が国際勝共連合である。
したがって宗教団体の統一教会の宗教信仰活動とは扱う分野が全然違う
ものである。しかし、今日、巷では一緒だと思われている。小生が1993
年まで日本政治団体の国際勝共連合の法規部門の責任者として、宗教団
体とは独立した形で、政治団体の勝共政治活動を貫いてきた。日本の政
治団体の国際勝共連合は、宗教信仰の統一教会とは当然距離を置いて、
さらに広義の政教分離の原則の立場に立って政治活動をしてきたのであ
る。そして、その後、普遍的な勝共救国活動を行ってきたのである。そ
れが本書に記した後編の第二部と第三部の活動である。

九 、小生が50年間活動をしてきた中で家族に多くの苦労を与えたこと
に心を痛めている。
あとがきとしては長々しく書いたが、関連事項を正しておかなくてはな
らないから、あとがきに書くことにした。関係者の皆様の理解をよろし
くお願いいたします。また、本書籍発行に際して大脇準一郎、斉藤俊茂、
ひまわりの会、増渕博、松本孝二各氏に協力していただき感謝します。
また武津社長にはこの書籍製作につき懇切にご指導いただき感謝いたし
ます。
                     福田之保 拝

     前編      目次

第ー部 国際勝共連合と勝共運動
第一章「勝共」の意義
第二章 国際勝共連合の目的と活動き
第二部 勝共運動の生成、発展
第ー章 回際勝共連合の創設とWACL大会
 一 国際勝共連合の創設と国際勝共デーの設定
 二 七O年危機とWACL大会

第二章「日中友好」容共化の危機に際しての運動
 一 中共承認中華民国切り捨てに対する反対運動
 二 日本共産党との理論戦
 三 日教組批判と教育正常化運動
 四「救国の予言」と理論研修

第三章 国内外の共産勢力との対決
 一 北方領土返還運動
 二 北韓の対日工作と朝総連との対決
 三 日中条約締結反対運動
 四 大学内の共産主義勢力との対決
 五 革新自治体の欺瞞性摘発の運動

第四章 国際共産主義の脅威に対する自由陣営の連帯強化の呼びかけ
 一 在韓米軍撤退反対運動
 ニ インドシナ難民救援運動

第三部 最近の勝共運動について
第ー章 日本共産党の欺性摘発
 一 リンチ殺人事件の真相追及
 ニ ソ連軍のフラガン侵略事件料弾

第二章 自由日本防衛のための法整備を促す運動
 一 憲法改正促進運動
 二 有事立法制定促進運動
 三 スパイ防止法制定促進運動

第三章 ソ連の軍事的優位を維持するための左翼の謀略との対決
 一 日米安保タダ乗り"是正運動
 二 反核・平和運動の欺瞞性摘発
 三 教科書検定攻撃の謀略を暴露

第四章 八三年政治決戦と勝共運動
 一 国際情勢の基本認識と八三年運動方針
 二 勝共・平和国民連合運動の展開
 三 日本の政治路線と今後の勝共運動

むすびに  用語解説